ご自宅の浴室コーキングにひび割れやカビが出てきていませんか?。そんな時は、シリコンコーキング剤を使い、すぐに補修をしましょう。
今回は、具体的に浴室コーキングの劣化の特徴と、コーキング全撤去のタイミング、そして、DIYでの処理方法について網羅的に解説しております。
浴室コーキングの劣化特徴と補修のタイミング
以下のような、浴室コーキングの劣化の特徴を見つけたら、補修が必要なサインです。
このようなサインが見えたら、補修をすることをおすすめします。
コーキングはだいたい5年ごとに新しくすることがおすすめされていますが、どれだけ使っているかや、浴室の状態によって変わってきます。
浴室コーキング補修を早めにすることで、水が漏れたり、家の構造に悪い影響を与えたりするのを防ぐことができます。
最適な浴室コーキング材の選び方:種類と特徴
コーキング材の種類 | 特徴 | 適した使用環境 |
---|---|---|
シリコン | 耐水性に優れる、塗装不可能 | 高湿度・水回り |
アクリル | 塗装可能 | 色を合わせたい場所 |
ポリウレタン | 強度が高い | 強度が求められる場所 |
変成シリコーン系 | 柔軟性と耐候性に優れる | 屋外や変化の激しい環境 |
コーキング剤はシリコン系とアクリル系、ポリウレタン系の三つに大きく分けられます。それぞれの特徴と違いなどをここではまとめています。
シリコン系コーキングの特徴
シリコン系コーキング材は、その高い耐水性と耐久性で知られています。この材質は柔軟性に富み、温度変化に強いため、特に水回りや高湿度の環境に最適です。撤去も比較的に簡単な点もメリットとして挙げられます。
浴室コーキングはシリコンコーキングが最適ですが、浴槽塗装の施工時にはしっかり撤去してから塗装をしないと塗装剥げの原因になるので注意しましょう。
しかし、シリコン系は塗装ができないため、見た目を重視する場合には適しません。浴室塗装においては、シリコンコーキングが大敵で、浴槽と壁の隙間や、浴槽の溝や淵などの塗装剥げの原因はシリコンコーキングが残っていたためにおきります。また、扱いが少し難しく、初心者には向かない側面もありますが、DIYでも可能です。
アクリル系コーキングの特徴
一方で、アクリル系コーキング材は塗装が可能で、乾燥も比較的早く、初心者にも扱いやすいというメリットがあります。
見た目を整えたい内装のひび割れ補修などに適していますが、シリコン系に比べると耐水性や耐久性に劣ります。また、高温や直射日光には弱いため、これらの環境下での使用には注意が必要です。浴室には不向きと言えます。
ポリウレタン系コーキングの特徴
ポリウレタン系コーキング材は、強度と耐摩耗性に優れており、化学薬品や油に対する耐性も持っています。
工業用途や屋外での使用に適していますが、硬化後は非常に強固になるため、修正が難しいという点には注意が必要です。また、特有の臭いがあることや、塗装の相性にも留意する必要があります。
市販のオススメ浴室コーキング剤
市販で浴室コーキング剤を購入する場合は、シリコーンシーラントがおすすめです。お近くのホームセンターでも簡単に購入ができます。
または、セメダインのシリコンコーキングなどはネットでも購入ができるのと、白以外の様々な色合いがあるのでオススメです。
浴室コーキングDIY手順
1. 準備
- 必要な材料と道具: 新しいコーキング剤、コーキングガン、除去用のカッターまたはスクレーパー、シリコンオフ、マスキングテープ、滑らかに仕上げるためのスパチュラまたは指。
- 安全装備: ゴム手袋、安全メガネ、必要に応じてマスク。
2. 旧コーキングの除去
- 旧コーキングのカット: 専用のカッターやスクレーパー(ヘラ・コテ)を使用して、古いコーキングを慎重に取り除きます。この時、浴槽や壁を傷つけないよう注意してください。
- 完全除去: すべての古いコーキング材が除去されるまで、作業を繰り返します。隅々までしっかりと取り除くことが重要です。
3. 表面の清掃(シリコンオフでしっかり拭き取る)
- 清掃: 取り除いた後の残留物をシリコンオフで拭き取ります。水気を取り除くのと、脱脂処理は、新しいコーキング材がしっかりと密着するために不可欠です。
- 乾燥: 清掃後、表面が完全に乾くまで待ちます。湿った状態でコーキングを施すと、密着不良やカビの原因になります。
古いコーキング材やシリコンの残留物を物理的に取り除いた後でも、微細な粒子や膜が表面に残ることがあります。シリコンオフはこれらの残留物を化学的に分解し、除去するのに役立ちます。
シリコンオフの重要性
- 密着性の向上: コーキング材の密着性を高めるためには、下地の清潔さが非常に重要です。シリコンオフを使用することで、新しいコーキング材が均一に密着し、耐久性が向上します。
- カビや汚れの防止: 古いシリコンが完全に除去されないと、水分が残留しやすくなり、カビや汚れの原因となります。シリコンオフで徹底的に清掃することで、これらの問題を予防できます。
4. マスキングテープの使用
- 境界線の設定: コーキングを施す範囲をマスキングテープでマークします。これにより、きれいで整った仕上がりを実現できます。
5. コーキング剤の施工
- コーキングガンの準備: コーキング剤をコーキングガンにセットします。先端を斜めにカットし、施工しやすいようにします。
- 施工: マスキングテープの内側に沿って、均一にコーキング剤を押し出します。一定の速度で動かし、空気が入らないようにします。
6. 仕上げ
- 表面の滑らかに: スパチュラや濡れた指を使って、コーキング剤をなじませ、表面を滑らかに仕上げます。
- マスキングテープの除去: コーキング剤が乾く前に、マスキングテープを慎重に剥がします。
7. 乾燥
- 完全に乾燥させる: コーキング剤が完全に硬化するまで、水を使わないようにします。通常、24時間以上は乾燥させることが推奨されます。
浴室コーキングの長持ちの秘訣
まず、浴槽コーキングを長持ちさせる秘訣は、施工前の徹底清掃と脱脂処理です。コーキングを施す表面を徹底的に清掃し、油分や汚れをシリコンオフを使用して除去します。
そして、既存のコーキング材を完全に取り除いて、表面を完全に乾燥させることが不可欠です。この準備工程が、新しいコーキング材がしっかりと密着し、長期間その効果を発揮する基盤を作ります。
定期的なメンテナンスは以下のポイントを注意して行いましょう。
- 清掃: コーキングの表面を定期的に清掃し、カビや汚れを除去します。柔らかい布と中性洗剤(ウタマロクリーナーがオススメ)を使用し、傷をつけないように注意してください。
- カビ防止: 浴室の換気を良くし、湿度を適切に管理することでカビの発生を防ぎます。また、カビ防止剤を定期的に使用するのも効果的です。
- 点検: コーキングの割れやひび割れ、剥がれなどの損傷を定期的に点検し、初期段階での修復をコーキング剤を用いて行います。
コーキング全体が硬化している、大きなひび割れが多数存在する、カビが根深く除去できない場合などは、コーキングの全面的な交換が必要です。
浴室コーキングの費用
道具・材料 | 価格 |
---|---|
新しいコーキング剤 | ¥500 – ¥1,500 |
コーキングガン | ¥1,000 – ¥2,000 |
除去用のカッターまたはスクレーパー | ¥500 – ¥1,000 |
シリコンオフ | ¥500 – ¥1,000 |
マスキングテープ | ¥300 – ¥500 |
滑らかに仕上げるためのスパチュラ | ¥300 – ¥800 |
合計費用 | ¥3,100 – ¥6,800 |
DIYで浴室のコーキングをする時には、道具や材料にかかる費用の合計で、最低でも約3,100円から約6,800円です。一方で、専門家に頼むと10,000円から30,000円かかるので、DIYではかなりの費用を節約できます。
自分でやる場合は、かかる時間や労力、出来栄えにも注意が必要ですが、浴室や浴槽に傷をつけないように注意しながら、何度も納得いくまでできるのてDIYの方がオススメです。
コーキングのトラブルシューティング:よくある質問と解決策
コーキング剤がうまく密着しない
原因: 下地の汚れや湿気、古いコーキング材の残留物が原因であることが多いです。
解決策: 下地を徹底的に清掃し、完全に乾燥させます。古いコーキング材はスクレーパーやシリコンオフで完全に取り除きましょう。
コーキング後にひび割れが発生
原因: コーキング剤が乾燥する際に収縮したり、下地との相性が悪いために起こります。
解決策: 耐収縮性のあるコーキング剤を選び、施工時には適切な厚さで均等に施すことが大切です。
コーキングが黄ばむ
原因: 水分、カビ、紫外線の影響で起こることがあります。
解決策: 耐UV性、耐カビ性に優れたコーキング剤を使用し、定期的な清掃と換気で環境を管理します。
コーキング剤の仕上がりが汚い
原因: 施工技術や道具の使い方に問題がある場合が多いです。
解決策: 施工前にマスキングテープで作業範囲を限定し、スパチュラや濡れた指で仕上げます。練習を重ね、技術を向上させましょう。
コーキング剤が早く劣化する
原因: 環境条件の変化や、適切でない材料の使用が原因です。
解決策: 使用環境に適したコーキング剤を選び、定期的なメンテナンスを行います。また、適切な施工方法を確認し、必要に応じて専門家の助言を求めましょう。
コーキング剤が剥がれる
原因: 施工不良や、下地の問題が考えられます。
解決策: 下地をしっかりと準備し、適切なコーキング剤を使用します。必要に応じてプライマーを使用して下地を整えることも有効です。
浴室塗装の前には必ず、シリコンコーキングは撤去しましょう。シリコンコーキングの上に塗装がのると上の写真ように剥がれの原因になります。
コーキング作業後に隙間ができる
原因: 下地の動きや、施工時の圧力不足が原因です。
解決策: 動きのある部分には柔軟性のあるコーキング剤を選び、適切な圧力で施工します。施工後は、コーキング剤が完全に硬化するまで待ち、必要に応じて補修を行います。
浴室コーキングのまとめ:DIYとプロの違い
正しい下地の準備(徹底的に清掃とシリコンオフなどで脱脂処理)を行い、コーキング剤を施す前にしっかり乾燥させます。そして、マスキングテープで施工箇所を明確にしてコーキングガンを使用して施工を行えば、プロに近い仕上がりが可能です。
ですので、浴室コーキングに関してはDIYで行う方が経済的にも優しいのでオススメです。