浴槽交換を伴うリフォームは高額で諦めている方は多いです。そのため、今ある浴槽をキレイにする浴槽塗装は選ばれています。

同時に、浴槽塗装をDIYで行おうと考えている人も多いです。しかし、具体的な作業内容がわからずイメージがつかないという方も少なくありません。そのため、今回は実際の事例を画像と動画にて紹介し実際の施工内容をイメージしていただけるように作成いたしました。

大切なご自宅の浴室&浴槽コーディネートに少しでもお力添えできれば嬉しいです。

動画で全体的な工程の3分間でダイジェストを紹介しています。

浴槽塗装の手順ダイジェスト
井上保
一級塗装技能士

10年以上にわたり、多くの方々から浴槽の塗り替えについての相談を受けてきました。多くの方が、「新品に交換するよりも、現在の家を大事にしたい」とおっしゃいます。そのような貴重なご意見は、私たちのサービス精神にも深く響いています。浴槽塗装を専門とする私たちは、お客様の期待に応えるため、技術の進歩に常に取り組んできました。目指すは、より多くのお客様に満足と喜びを提供すること。お客様一人ひとりとの深いつながりを価値あるものと考えています。ご不安や不明点がある場合、お気軽にご相談ください。

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バスタブ塗装の難易度とは?

当サイトの内容監修をしている、「塗装歴40年の浴槽塗装専門家:井上保さん」の経験をもとに作成した浴槽塗装難易度マップです。

どの浴槽の素材なら、DIYで塗装をできるのか?できないのか?。

結論、塗装難易度が高い(ホーロー浴槽、ステンレス浴槽、人口大理石浴槽、ユニットバス塗装)ものは業者一択です。一方で、FRP浴槽は市販でも、補修キットが豊富にあり、比較的に塗装難易度も低い浴槽です。DIYだと1ヶ月〜2年くらいで塗装剥げを引き起こす可能性はありますが、DIYでも塗装は可能です。

  1. FRP浴槽
  2. ホーロー浴槽
  3. ステンレス浴槽
  4. 人工大理石浴槽

の順番で塗装難易度を見ていましょう。

FRP浴槽はDIYに向いており、市販の塗料も豊富ですが、表面の劣化や傷が原因で剥げやすくなることがあります。

また、ユニットバスの多くはFRP製で、DIY可能な側面もありますが、継ぎ目や角部分の処理が難しく、均一な仕上がりを実現するには高い技術が求められます。特に、美観を重視する場合は専門業者に依頼することが良いでしょう。

ホーロー浴槽はガラス質で硬く、表面の補修作業や塗装技術が非常に専門的で難しい浴槽タイプです。初心者の方がDIYで、間違った方法での塗装をすると剥げや損傷の原因となります。

ステンレス浴槽は小さな穴や隙間をほとんど持たない材質が特徴的です。

ヌリバス
専属職人
井上保さん

つまり、水分や空気が内部に浸透しにくい性質を持つのがステンレス浴槽になります。

スレンレス浴槽の「滑らかさ」とは、表面が非常に平らで、凹凸がほとんどないことを意味します。ですので、塗装の前処理が難しく、専用の塗料と技術が必要です。

最後に最高難易度の人工大理石浴槽塗装です。人工大理石浴槽の塗装はまず、塗料の選定から難しいです。ホームセンターやアマゾン等で販売されている塗料は適切なものでないことが多いです。

特に滑らかな表面を適切に処理することが難しく、研磨や下地処理を怠ると、塗料がうまく密着しません。この作業は、どの浴槽の材質でも共通なのですが、人工大理石浴槽はより、職人の技術力によって差が大きいです。さらに、ムラや線状の筋ができないよう均一に塗装する高い技術が必要です。

とりわけ作業工程の中でも、環境(特殊な環境下で施工を行うとより塗装剥げ発生を防ぐことが可能)の管理とプライマーが適切に乾燥し硬化するまでの時間(最適な時間感覚)が重要です。

そして、補修の難易度が高いため、人工大理石の浴槽塗装を専門に施工できる職人は非常に少ないのが現状です。

バスタブ塗装の費用について?

項目交換費用 (円)項目塗装費用 (円)
新しい浴槽150,000〜塗装費100,000
取り外し・設置50,000〜その他費用20,000
その他工事費50,000〜
合計250,000合計120,000

上記表は、業者に依頼したときの費用比較になります。

浴槽交換の場合、ご自宅の浴室の構造や状態にもよりますが、費用の相場は25万円から50万円の間です。タイル張りの浴室、浴槽の場合は浴室全体のリフォームが必要なため、100万円近くなることもあります。

浴槽交換の場合は、お見積り次第で金額が大きく変動する一方で、浴槽塗装に関しては基本的には10万円から15万円程度で依頼が可能です。

浴槽交換や浴室リフォームのDIYは現実的ではありませんが、浴槽塗装であればDIY可能なので、業者に依頼するよりも経済的です。

バスタブ塗装DIYかプロへ依頼するか?費用比較

項目DIY費用 (円)業者依頼費用
二液性ポリエステル樹脂3,000円
穴補修パテ3,600円
FRP用のガラスクロス700円
浴槽補修キット1,000円
コーキング剤600円
ポリエステル硬化剤7,100円
マスキングテープ500円
塗料用ローラーまたはブラシ3,000円
スプレーガン6,000円
塗装用のゴーグル3,000円
塗装作業用マスク2,000円から250,000円
※防毒マスクはこだわるべき
サンドペーパーOr研磨器1,000〜10,000円
不織布製つなぎ服500円
シリコンオフ1,000円
研磨ポリッシャー5,000円
合計38,000円〜47,000円※安価な防毒マスクの場合8万円〜15万円

上記は、浴槽塗装DIYと業者依頼したときのの費用を比較した表です。結論、浴槽塗装は業者依頼をした方が労力、費用ともにお得です。

まず、DIY費用の金額の多くを占める、塗料(二液性ポリエステル樹脂)とポリエステル硬化剤はセットで購入する必要があります。

ヌリバス
井上保さん

ホームセンター等では別々で販売されているので、二液性ポリエステル樹脂だけ購入だとか、硬化剤を購入し忘れるといったケースが多いので注意しましょう。

塗料だけを買っても塗装のりが悪く剥げれる原因になるので、塗料と硬化剤はセットで購入をしましょう。

シリコンオフは、脱脂処理の点で非常に大切です。DIYの場合であってもシリコンオフの使用をオススメします。

あと、研磨作業の際にサンドペーパーで行うと相当な労力がかかります。できる限り研磨器を使用して浴槽研磨を行いましょう。

そして、溶剤型の塗料を使用する場合は必ず高性能な防塵・防毒マスクを着用して塗料塗布をしましょう。

また、DIYのために購入した、塗料や硬化剤、シルコンオフの保管場所の確保や安全に保管することも大事です。

こうした材料や道具をそろえる費用、実際の作業にかかる労力、作業後の材料管理の手間を考えると浴槽塗装は業者へ依頼する方が費用対効果は高いです。

継続的にDIYで他の補修や塗装に使用する方でない限りDIYはあまりオススメできません。

バスタブ塗装よりも費用を抑えたい場合は?

項目クリーニング費用 (円)項目コーティング費用 (円)
クリーニング費20,000コーティング費30,000
合計20,000合計30,000
右にスライド可能

軽微な汚れや浴槽の光沢感を出したい場合、浴室や浴槽をきれいにする上で最も経済的なのが、浴槽クリーニングや浴槽コーティングです。

浴槽クリーニングや浴槽コーティングはDIYでももちろん可能です。しかし、プロにお任せすると格段に仕上がりが良いですので、浴槽コーティングはプロにお任せることをオススメします。

バスタブ塗装のメリット

上記、画像は浴槽塗装職人の井上保さんに、築50年の我が家の浴槽を塗装して頂いた後のビフォーアフターの写真です。

浴槽の水垢や汚れによって見た目がくすんでしまっており、全体的に古びた印象でした。また、浴槽の角や縁の部分にも水アカが蓄積しており、長年の使用による経年劣化が顕著でした。浴槽塗装後は、当初のくすみも解消し清潔感があり、見た目は新品同様になります。

このように、浴槽の交換をせずとも、浴槽塗装によって浴槽の清潔感は想像以上に改善することが最も大きなメリットと言えます。

そのほか、浴槽塗装のメリットは大きく下記の5点です。

  1. 費用対効果: 新しい浴槽を購入するよりも、塗装によって費用を抑えることが可能。
  2. 外観の向上: 塗装により、古くなった浴槽を新品同様の見た目にできる点。
  3. カスタマイズ: 色や質感をカスタマイズできるので、好みに合わせることができる点。
  4. 耐久性: 高品質の塗料を使用することで、浴槽の耐久性が向上する点。
  5. 浴槽補修:浴槽穴、浴槽サビ、浴槽ひび割れの補修を行なってくれる
  6. 浴槽コーティング:見た目の光沢感や光触媒を使用したコーティングによって衛生面を強化できる点。
  7. 浴室コーキング補修:浴槽まわりや浴室のコーキング補修もまとめてできる点。

浴槽塗装をプロに依頼すると、浴槽補修、浴槽コーティング、コーキング、浴槽塗装をセットでやってもらえるので、作業労力と費用対効果は高いことが特徴です。

バスタブ塗装デメリット

浴槽塗装のデメリットとしては下記の2点です。

  1. 塗装の耐久性: 塗装は永久的なものではなく、数年後に再塗装が必要になる可能性がある点。
  2. 施工時間: 浴槽を使えない期間が発生する。通常は1日から2日程度です。
  3. DIYの労力が大きい:材料や道具の購入、下地処理や調整は想像以上に大変な作業です。

ます、塗装の耐久性については、やはり表面上の塗装になるのでどうしても経年劣化は免れません。しかし、信頼できる浴槽塗装専門の業者に依頼することで、5年から10年以上持ちします。

なので、最低5年程度の保証をつけてくれる浴槽塗装業者に依頼することをオススメします。

また、浴槽塗装にはプライマーの乾燥時間が重要ですので、どうしても1日から2日は浴槽を使えない日があります。

ただ、浴槽交換のリフォームは数週間から1カ月近く施工日数がかかることもあるので、1日や2日であれば大きなデメリットではないと考えられます。

バスタブ塗装 DIYのやり方

浴槽塗装の業者もあまりやりたがらない、高難易度のステンレス浴槽塗装のDIYに関する動画を塗装歴40年の職人の技をご紹介します。

ステップ 1: 準備

  • 必要な材料・道具を用意: シリコンオフ、プライマー、浴槽用塗料&硬化剤、補修キット、サンドペーパー、研磨器、電動ポリッシャー、清掃用品、マスキングテープ、塗装防護服(不織布製つなぎ服)等、塗料用ローラーまたはブラシ、スプレーガンがベスト、安全用品(手袋、ゴーグル、マスク)等。

DIYの補修キットとしては、ホームセンター等でも購入できるCセメダインの超多用途シールがオススメです。価格も1,000円程度なので、比較的お求めやすい価格です。ただ、あくまでも応急措置としての補修なので、深刻な状態の場合はプロに依頼することをオススメします。

浴槽塗装DIYの場合では、ご自身で塗料をホームセンターもしくはアマゾンや楽天等を活用して購入する必要があります。

ホームセンターで手軽に購入できる塗料と硬化剤に関して下記のmittokuの二液性ポリエステル樹脂がオススメです。価格は0.5リットルのものは、2,500円くらいで、1リットルだと4,300円になります。

この塗料と一緒に使用する必要があるポリエステル硬化剤に関しては下記のmittokuの硬化剤がオススメです。

  • 換気を確保: 塗装中は換気が重要です。窓を開けるか、換気扇を使用してください。

ステップ 2: 塗装作業前日に浴槽清掃

  • 徹底的に清掃: 浴槽の汚れ、カビ、石鹸カスを完全に取り除きます。清掃後は乾燥させてください。※今回のケースは、浴槽は前日に清掃を実施しているので、いきなり研磨作業を開始できました。DIYの場合は、事前に浴室の掃除をしてからの方が、翌日朝には乾燥しているのでおすすめです。コーキングのところに水が溜まっていると浴槽塗装ができないので注意が必要です。

清掃後は、浴室や浴槽を乾燥させるために扇風機や遠赤外線ヒーター・ファンヒーター等を利用して浴室を乾燥させましょう。

ステップ 3: コーキング撤去

シリコンは塗装がのらないため、そのまま塗装をすることで外観を損ねることがあります。なので、事前にコーキングは撤去することをオススメします。

また、コーキングのところに水が溜まっていると後処理に影響するので、浴槽コーキングを撤去次第乾燥させて、養生をします。

今回のケースは、ご自身で浴槽コーキング処理をしていた関係で、コーキングがガチガチで水も溜まっており悪い状態でした。

ステップ 4: 研磨

  • 表面を研磨: 浴槽の表面を細かいサンドペーパーや研磨器で研磨し、塗料の密着を良くします。均一に研磨することが大切です。

サンドペーパーによる研磨作業は労力的に大変なので、研磨器を使用して研磨を行いましょう。

また、研磨器を使用する際は、研磨材(研磨紙や研磨ディスクなど)の粗さに注意して浴槽の材質に合った適切なものを選ぶ必要があります。

研磨材(研磨紙や研磨ディスクなど)の粗さは、目の数(グリット数)で表されます。グリット数が小さいほど粗く、大きいほど細かいです。市販されている研磨材のグリット数は非常に広範囲にわたりますが、一般的には以下のような区分けがあります:

  • 超粗目: 約24~60グリット
  • 粗目: 約80~120グリット
  • 中目: 約150~220グリット
  • 細目: 約240~400グリット
  • 超細目: 約500~800グリット
  • 極細目: 約1000~2000グリット
  • 超極細目: 約3000グリット以上

金属や木材の粗研磨には粗目を、仕上げ研磨やポリッシュには細目や超細目が使われます。また、自動車や金属の表面仕上げには1000グリット以上の非常に細かい研磨材が使われることもあります。

さらに、研磨作業では、荒いグリットから始めて徐々に細かいグリットへと移行することで、表面を滑らかに仕上げていくのが一般的です。各工程で適切なグリットの研磨材を選ぶことが重要です。

ステップ5.養生(マスキングテープ)

水気と浴室の壁に付着しているコーキングのシリコン等が混ざり、マスキングテープのつきが悪くなりうまく貼れないことがあります。そのため、作業前日にシャワーやお風呂には入らない方がオススメです。

ステップ 6: 下地処理(シリコンオフ&プライマー)

DIYと浴槽塗装専門の職人さんに依頼する上で、どこが違うのか。

井上保さん

DIYとプロ職人の違いは、下地処理(研磨)の方法、特殊プライマーと仕上塗料を塗る前の特殊施工にあります。職人によっても、研磨のやり方や、使用するプライマーと仕上塗料は異なります。

  • シリコンオフ: よく浴槽を拭き取って、乾燥させてからシリコンオフを布やタオルに染み込ませて、浴槽へ塗り脱脂処理です。脱脂処理にはシリコンオフが適しています。これにより、プライマーの密着度が増すので、塗料がしっかりのります。
  • プライマー塗布: スプレーガンを使用して、プライマーを塗布して下地を整えます。これにより塗料の密着が向上します。
  • プライマーを塗布したら、数時間かけて乾燥させます。

ステップ7:下地調整

350番の研磨紙を使用して肌触りの調整をします。

井上保さん

そして、最後にシリコンオフ(脱脂処理)を塗布して仕上塗料を処理を行います。できる限り水気を徹底的に除去するのがポイントです。

ステップ 7: 仕上塗装

  • 塗料の選定: 浴槽用の適切な塗料を選びます。
  • 均一に塗装: ローラー、ブラシやスプレーガンを使用して、均一に塗装します。薄く何層かに分けて塗ることがポイントです。
  • ホコリ等がつかないように不織布製つなぎ服を着て塗布をします。

ローラー、ブラシ、特にスプレーガンを使用する場合は、十分な換気を行いながら塗布をしましょう。

ステップ8:クリア仕上げ

浴槽に光沢感を出すために、スプレーガンを使用してクリア仕上げ行います。非常に細かい粒子が散布されますので、DIYの場合はよく換気を行いながら作業をして下さい。

浴槽塗装のプロに依頼する場合は、塗装専門の空気洗浄機を使用してもらうためこうした粒子にも気を配りながら施工していただけます。

ステップ9: 乾燥と硬化

  • 十分に乾燥させる: 塗装後は、塗料が完全に乾燥・硬化するまで十分な時間(数時間から1日)を確保します。
  • プロに依頼する場合は、遠赤外線ヒーターを使用して乾燥を早める措置を取ります。そうすることで塗装剥げをしにくい状態にします。

ステップ 10:仕上調整(磨き)

しっかり乾燥が出来次第、仕上調整を行います。研磨機に2000番のサンドペーパーを装着し念入りに調整します。

研磨紙を使って手で調整をする場合も、2000番のサンドペーパーを使用して丁寧に調整します。

最後に電動ポリッシャーで磨きを浴槽にかけて仕上げ調整は完了です。

ステップ 11:新しいコーキングを施す。

ステップ3にて、浴槽周りのコーキングを撤去したところに、新しいコーキングを施します。その際は、ホームセンターで販売されている下記のシリコンシーラントがオススメです。

シリコンのコーキングは水に強い素材であり、水が多く使われる浴室に最適です。浴槽と壁の接合部分を綺麗に掃除します。汚れや水分をしっかりと除去し、乾燥させることが大切です。

コーキング後の乾燥時間は使用するコーキング剤の指示に従って、十分な乾燥時間を確保しましょう。基本的には最低8時間から、24時間の乾燥時間が必要ですのでシャワーやお風呂のタイミングには気をつけましょう。

乾燥する前にお風呂に入るとコーキング剤に水分が浸透しカビの原因にもなり得ます。

ステップ 12: マスキングテープの剥がし

  • マスキングテープの除去: 乾燥後、マスキングテープを慎重に取り除きます。

注意点

  • 気温と湿度の管理: 高温多湿または低温の環境では塗料の乾燥に影響が出ます。適切な気温と湿度で作業を行ってください。できれば作業前日はお風呂は入らない方がよいです。お風呂に入った場合もよく乾燥をさせてから作業に入ることをオススメします。※お風呂に入った後は、冬場はファンヒーター、夏場は扇風機などを使用して乾燥を促すと良いでしょう。ただし、シリコンオフやプライマー塗布をしている時は火の気に注意が必要です。
  • 塗装のムラ: 塗装は均一に行い、厚塗りやムラを避けてください。スプレーガンを使用して複数回塗装することがオススメ。
  • 安全対策: スプレーガンを使用した塗布作業は、プライマー塗料の細かな粒子を吸い込まないように塗装用マスクを着用し、換気を良くすることが重要です。

今回はステンレス浴槽へのDIY塗装をメインにご紹介しましたが、大部分の作業工程はどんな浴槽の材質のものでも基本的には同じです。

バスタブ補修に関して

ヌリバス
井上保さん

バスタブのダメージの状態によっても、補修作業内容が変わってきます。ここでは、バスタブの穴、サビ、ひび割れが生じている場合にどのように補修するのか具体的にまとめた記事をご紹介します。

穴やサビなどの補修が必要な場合は別途補修キット等でなおすことも検討が必要です。

浴槽のサビ補修に関しては別記事で詳細を紹介しています。

浴槽の穴補修に関しては下記でもっと詳しく紹介しています。

浴槽にひび割れがある場合、DIYでの補修はとても困難です。参考までに浴槽ひび割れに関する記事についても参考にしていただけると幸いです。

色とデザインの選び方 – 浴槽塗装でお風呂を個性的に

浴槽カラーリングのバリエーションが豊富にあることを知らない方が多いため、ここでは豊富なカラーバリエーションを見本帳をもとにご紹介します。

ちなみに、浴槽の人気色は下記です。

  1. ホワイト(クラシックで清潔感があり、最も一般的)
  2. クリーム(暖かみのある空間を演出)
  3. グレー(モダンでスタイリッシュな印象)
  4. ブラック(洗練されたデザインに)
  5. ブルー(落ち着いた雰囲気でリラックス効果)
  6. ベージュ(自然と調和しやすい温かみのある色)
  7. グリーン(癒しの空間を作り出す)
  8. ピンク(明るく楽しいバスタイムに)
  9. アクア(明るく爽やかな印象)
  10. テラコッタ(温もりと落ち着きを提供)

長持ちさせる秘訣 – 浴槽塗装後のケア

まず、塗装が完全に乾燥し硬化するまでの期間、浴槽の使用を控えましょう。基本的には、1日間程度で大丈夫です。

次に、日々のお手入れは塗装面を傷めないように、柔らかいスポンジや布で優しく洗うようにします。

また、強い化学薬品(特にお風呂場での洗濯で漂白剤等やキッチンハイターを使用するのはNG、浴槽には絶対につけてはいけません)や研磨剤が入ったクリーナーは避け、浴槽用の優しい洗剤を使用してください。

おすすめの洗剤は、「東邦 ウタマロクリーナー」での浴槽掃除です。

そして、水垢を浴室に溜め込まないためにもシャワーヘッドの「ミラブル」は本当に優秀なので、浴室全体の清潔感を保つ意味でも活用すると快適です。

また、浴槽の水を長時間ためておくのも避けましょう。常に乾燥した状態を保つことで、塗装面の劣化を防ぎます。

最後に、もし浴槽に傷や小さなヒビやクラック(かけ)ができたら、すぐに修理をしましょう。小さな損傷でも放置すると、浴槽のサビや穴といった重大な問題につながる可能性があります。

実例紹介-バスタブ塗装のビフォーアフター

実際の実例をもとに、プロによる浴槽塗装によってどのようにキレイになるのかみてきましょう。

ホーロー浴槽塗装

ステンレス浴槽塗装

FRP浴槽塗装

大理石浴槽塗装

今回ご協力いただいた、浴槽塗装専門家の井上保さんにご監修と事例のご提供をいただきました。

最終ガイド – バスタブ塗装成功のための完全チェックリスト

事前準備

  • 浴槽の材質と適した塗料を確認する。
  • 必要な塗装用具(シリコンオフ(脱脂剤)、塗料、プライマー(硬化剤)、クリア仕上げ塗料、研磨紙または研磨器、クリーナー、マスキングテープ、塗料トレイ、ローラー、ブラシまたはスプレーガン、コーキング剤)を揃える。
  • 作業スペースを確保し、換気を良くする。
  • 安全装備(手袋、保護メガネ、塗装用特殊マスク、不織布製つなぎ服)を用意する。

表面処理

  • 前日に浴槽と周辺のクリーニングを行う。
  • 既存のコーキング材を取り除く。
  • 必要に応じて表面をサンディングし、滑らかにする。
  • サンディング後のほこりやゴミを清掃する。
  • 浴槽表面の油分、旧塗膜をシリコンオフを使用して徹底的に拭き取る。※水を使わないように気をつける
  • 乾燥させる時間を確保する。

マスキング

  • 塗装しない部分にマスキングテープをきれいに貼る。
  • ドレンや金具など、塗料が付いてはいけない部位を保護する。

塗装前の最終チェック

  • 浴槽の表面が完全に乾燥していることを確認する。
  • 使用する塗料が指定の温度範囲内であることを確認する。
  • ファンヒーター等、火の気が近くにないことを確認する。

プライマー塗布

  • プライマーをスプレーガンを使用して均等に塗布する。
  • プライマーの乾燥時間を守る。
  • 2回目のプライマーを均等に塗布する。

塗装

  • 第一層の塗料を均一に塗る。
  • 推奨される乾燥時間を待つ。
  • 必要に応じて複数層塗装し、各層ごとに十分乾燥させる。

仕上げ

  • 光沢感を出すためのクリア仕上げ塗料を塗布する。
  • 最終的な塗装層の乾燥を確実に行う。
  • 肌触り等の最終調整を研磨ペーパーで行う。
  • 全体の乾燥後、不具合がないか確認する。
  • マスキングテープを丁寧に剥がす。
  • シリコンコーキングで浴槽と壁の隙間を密封する。

作業後

  • 塗装に使用した道具をきれいに洗浄する。
  • 作業エリアを清掃する。
  • 塗料の完全な硬化を待ってから浴槽を使用する。

維持管理

  • 硬化後、定期的に表面のチェックを行い、キズや損傷がないかを確認する。
  • 清潔を保ち、定期的に表面を優しい洗剤で洗浄する。

注意点

  • メーカーの指示に従い、塗料やプライマーの使用方法を確認する。
  • タイミングと環境が塗装作業に大きく影響するため、湿度や気温を考慮